痛みについて、急性痛と慢性痛
鍼灸院には痛みを訴えて来院される方が多いです。
しかしそもそも痛みとは何でしょうか。
今回は痛みについて説明したいと思います。
痛みは危険を知らせるための警告アラーム
こんなに苦しいのなら痛みなどいらぬ!という方もいるとは思いますが、本当にそうでしょうか。
世の中には先天性無痛無汗症など、痛みを感じない症状を持つ人がいます。こういった病気の方は痛みを感じないため、怪我をしていても気がつきません。捻挫や骨折をしても気づかないため運動して悪化したり、熱いものを触っても熱さを感じないためにひどい火傷になったりします。
痛みがあるからこそ、体の不調が分かったり、痛みから逃げる行動(逃避反射)が起こるのです。
急性痛と慢性痛
痛みには急性痛と慢性痛という分け方があります。
さきほどの警告アラームの役割があるのは急性痛だけで、慢性痛には警告アラームとしての役割はあまりなく痛み自体が病気となってしまいます。
では、急性痛と慢性痛はどう違うのでしょうか。
急性痛とはケガや火傷、手術の後の痛みや突然の病気(膵炎や心筋梗塞)などによって起こる痛みを指します。また陣痛も急性痛に含まれます。
慢性痛とは「痛みの原因が治ったにも関わらず痛みが続くもの」や、「痛みの原因が治りにくいために痛みが持続しているもの」、または「痛みの原因がないにもかかわらず痛いもの」を指します。進行性のリウマチ性関節炎や糖尿病性の痛み、幻肢痛がこれにあたります。
ちなみにがんによる痛みは急性痛や慢性痛とは違う「がんの痛み」として分類されます。
一般的に急性痛は痛みが起こってすぐの痛み、慢性痛は長期間にわたって続く痛みと思われることが多いですが、痛みの期間は参考になってもそれだけで決めることはできません。
慢性痛と悪循環
痛みが長引くと、痛みに伴うストレスから交感神経活動が亢進し、血流の低下や筋緊張が起こります。その結果、虚血や発痛物質の産生が起こることで痛みが強くなり、それがストレスで痛みが増すという悪循環を引き起こすことがあります。
痛みの治療では、速やかに痛みをとり慢性化を起こさせない、悪化させないことが重要です。
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